パイプライン

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概要

MoGRAA® ディスカバリーエンジン技術を応用して、呼吸器疾患、慢性炎症やウイルス感染症を中心に、First in class となる新薬候補の開発を臨床開発に向けて進めています。当社は、グローバル市場での臨床開発、商業化のパートナーを求めています。

パイプラインの状況

プロジェクト 第一適応症 第二適応症 標的GPCR 特許 開発
ステージ
P-001 自己免疫疾患 がん免疫 EP4 成立済 製造検討
P-007 肺線維症 消化器固形がん CCR7 成立済 製造検討
P-013 線維症 疼痛 脂質系
GPCR
  リード抗体探索
P-014

重症ウイルス感染症

消化器炎症疾患 ケモカイン
GPCR
  リード抗体最適化
P-015 肺線維症 固形がん Wnt経路GPCR   リード抗体最適化
P-016 糖尿病性網膜症 血管新生阻害剤 ペプチドGPCR   リード抗体最適化
P-017 術後低血糖症 膵がん ペプチドGPCR   リード抗体最適化

 

線維症治療薬

特発性肺線維症(IPF)は進行性かつ慢性の肺の線維化を示す疾患です。診断後の平均生存期間は2年から4年程度とされ予後の悪いことも特徴です。米国におけるIPFの罹患率は10万人に6.8から16.3人、日本における IPF の有病率は 10万人に10人程度と推定されています。現在この疾患の治療薬は2剤のみであり、副作用などの問題から使用できない患者もいます。

当社では現在2つのIPF治療用モノクローナル抗体を開発中です。抗体医薬の長所である副作用の少なさや安全性を生かした新規治療薬を目標としています。

線維症には、肺の線維症のほか、心疾患における線維化、肝線維化、腎線維化および皮膚線維化などがあり、線維化の制御は生活習慣病の進展予防に直結する重要戦略と位置づけられています(医学のあゆみ、75巻10号 2020年12月5日 第1土曜特集 臓器線維症を科学する -病態解明と治療法開発への展望)。

P007:CCR7選択的モノクローナル抗体

組織線維症に関与しているケモカインGPCRをターゲットとする、First in classの治療用モノクローナル抗体です。この抗体がCCR7に結合すると、 細胞内のシグナル伝達経路を完全阻害することで治療効果を発揮します。

肺線維症モデルにおいて治療コンセプトを検証済みであり、他にも腎線維症に対する適応の可能性を示すデータも得ています。現在、肺線維症における前臨床開発に向け、製造検討を進めています。

また、この標的ケモカインは、血液がんやがんの転移にも関与していると言われており、がんの診断や治療にも有用であると考えています。

P013:脂質メディエーターGPCR選択的モノクローナル抗体

線維症と疼痛に関与するとされている、脂質メディエーターGPCRを標的としたモノクローナル抗体です。従来の低分子医薬開発においては、標的である脂質メディエーター以外の受容体への結合がみられるなど、特異性が課題となっていました。抗体の特性によりこの課題を克服し、より安全で有効性の高い新薬を目指しています。現在、治療用リードモノクローナル抗体の探索と最適化を進めています。

自己免疫疾患治療薬

自己免疫疾患は、自分の体が免疫系細胞により異物として誤認され、攻撃されることによっておこる疾患です。GPCRの1つである、EP4(プロスタグランジンE2受容体サブタイプ4)は慢性炎症に関与していると考えられています。EP4を標的とした低分子医薬品の開発も行われてきましたが、オフターゲット効果などの問題で未だ上市には至っていません。

P001:EP4選択的モノクローナル抗体

世界初のEP4受容体選択的モノクローナル抗体です。抗体依存性細胞傷害(ADCC)や補体依存性細胞傷害(CDC)を引き起こさず、この抗体はEP4による細胞内へのシグナル伝達系を完全に阻害します。さらにヒト細胞において、サイトカインIL-17の産生を調節する結果が得られています。現在、前臨床試験に向けた抗体の最適化を行っています。

この抗体は大変高い特異性を示すことから、オフターゲット効果の低減につながります。また、自己免疫疾患の他にも、大腸炎、重度の喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性炎症が特徴である疾患への使用が期待されます。

中枢神経疾患

不眠症や夜間の徘徊などの認知症に関連した症状を改善する研究開発プロジェクトを実施しています。高齢者、特に認知症患者の約半数は何らかの睡眠障害を伴っており、認知症を進行させたり、認知症患者さんや看護する方の生活の質(QOL)を低下させる原因の1つになっています。既に様々な睡眠導入剤が販売されていますが、こうした認知症に伴う睡眠障害の改善効果は充分とは言えません。

当社では、認知症患者の早期覚醒といった問題に対処する新薬の探索を行い、認知症の症状改善や進行を遅らせることを目指しています。

P005:CK1 δ/εデュアルキナーゼ阻害剤

カゼインキナーゼ1δ/ε (CK1δ/ε)は概日リズムに関与している酵素で、ヒトCK1δ/εの遺伝子突然変異により機能異常が起こると、概日リズム障害が引き起こされることがわかっています。

当社では、新規のCK1δ/ε阻害剤を見出し、日本を含む主要国での特許を取得いたしました。この阻害剤を与えてCK1δ/εの機能を調節することで、睡眠覚醒の動物モデルで睡眠量が有意に増大するという結果を得ています。現在前臨床に進むための化合物の最適化を行っています。